diary

アルバム制作当時の日誌を、主な「現場」となったマンションからの写真とともにアップしていきます

07年8月23日

こんどはオレンジ。
静かだ。
ここは夜になると物音ひとつ聴こえない。
地球のまわる音がだけが響く。
リバーブは極力使いたくなくなる。
16分音符をあまり使えないのでリズムの隙間が貴重なのだ。

夜、外を散歩するとマンションを囲むようにタクシーが休んでいる。
アイドリングのエンジン音だけが響く。
甘いものが欲しい。
コンビニで硬いプリンを物色しよう。
「とろける」だと?
頼むからプリンは固めておいてくれよ。
小さめのポリ袋ぶら下げてマンションに戻る。
だだっ広いテラスを抜けて3機あるエレベーターのうち左端を選ばせていただく。
端っこが好きな人生だ。
上昇中、ハングルの落書きを見ながらいつものように耳を抜く。
気圧が違いすぎるのだ。
24階に着いて、ぐるりと周る廊下を右に進む。
逆だと「団体」のお偉いさんのドアを通ることになる。
幹部クラスほど当たりが柔らかい、というのは本当で
本人は普通のお父さんに見えるのだが朝には若い衆がずらりと並ぶ。
怖い目にはなにも遭ってないが、無用なトラブルは避けたいものだ。
環状の廊下の真ん中は吹き抜けている。
未だにまともには覗き込めない。
横目をかすめたのは「嘘だ!」と叫びながら落ちていくルークの幻影か。
高所恐怖症は治っていないのだ。
数々の矛盾を含んだこの部屋に戻って、テレビの灯りだけで硬いプリンを食べる。
こんな上空でも暑いのでバルコニーに布団を敷いて寝てみよう。
地球のまわる音がだけが響く。


2009/02/15(Sun) 21:35